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薄毛の予防に〜自然治癒力発毛法;自然治癒力が毛髪を蘇らせる。

第2章 毛髪はこのようにして生やされている

(1)毛髪と皮膚組織
 〈1〉皮膚組織
  1:表皮
  2:真皮
  3:皮下組織
  4:毛脂線器官
  5:毛包
(2)毛髪の生成

2:真皮

真皮層には、無数の血管や毛細血管、リンパ、神経などが分布し、組織液の確保、免疫機構の保持をし、毛組織や毛脂腺器官の生理機能を維持しています。

真皮層は、表皮基底層の下部に位置し、表皮との境目には乳頭と呼ばれる突出部を作り、表皮と交わり、その下には網状層があります。網状層はフィブロブラストと呼ばれる繊維芽細胞が、毛細血管から酸素、水、アミノ酸等の栄養を受け取り、酵素の働きにより分裂増殖して生成されるコラーゲン(膠原繊維)とエラスチン(弾性繊維)が網目のように絡み合い、その隙間を間充物質で満たしています。

間充物質は、繊維の生成物質となるリン脂質等の疎水性分とヒアルロン酸等からなる高分子親水成分がゲル状に存在し、頭皮の弾力性、柔軟性、保湿機構を保持します。

真皮層は硬い頭蓋骨と表皮の間にクッションとして存在し、血液やリンパ、組織液の流動性を保持すると共に、外部からの衝撃や摩擦、頭皮の緊張を軽減する機能があります。

「鉄板のように硬い頭皮」と例えられる硬化した頭皮は、

○石油シャンプーと俗称される化学合成原料を成分とするシャンプー剤や育毛剤等の
 使用による蛋白組成の溶解、凝固、破壊、組成の破壊

○ 電磁波(紫外線など)による、コラーゲン、エラスチンの繊維質の破壊

○ 不規則な生活、自己管理の怠慢等による、ストレス抑制ホルモンコルチゾール、エストロゲン、セロトニンの 分泌の減少

○ 老化による基質の減少

等に起因しますが、頭皮が薄くなる現象も同じ要因から発生します。

このようなマイナス要因が続くと、真皮層機能の恒常性が低下し、頭皮は柔軟性、保湿機能を失い、血流障害を起こし、結果的には栄養障害として頭皮温度を低下させます。

頭皮温度が低下すれば、酵素の働きが低下し、毛母細胞における受容体の機能が低下し、分裂増殖がスムーズに行なわれなくなり、脱毛、薄毛、毛周期の短縮を起こしながら退化して行きます。

3:皮下組織

真皮層の下にあり、皮膚の最下層にあたる組織で、大部分が皮下脂肪で占められ、保温、エネルギー源の備蓄の役割を持っていますが、表皮、真皮との相関作用によりクッションとしての役割も果たしています。

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